実家に帰った時の話。
母が突然こんなことを言い出しました。
最近耳たぶがかゆい。カサカサしてる気がするから見てほしい。
見てみると、どうもピアスの穴の周りがカサカサで赤く腫れあがっててちょっと汁っぽい様子…。
その他にも、
ベルトのバックルが当たる所も最近かゆい。
と、言い出しました。見せてもらうとやっぱり赤く腫れあがっていて掻きむしった後が…。
こ、これはもしや?!
金属アレルギーというやつではないだろうか!?
いろんな記事を読みあさり、調べに調べまくった私は金属アレルギーである可能性が高いと判断しました。(勝手に判断は危険です)
とりあえず、病院に行く前に
- 症状がでたピアスを外してみて様子を見てみる事。
- どうしてもピアスがつけたいならアレルギー対策がされているピアスを着用すること。
- ベルトのバックルが肌に直接当たらない様に使用してみること。
- できればベルトは買い替えろ。
を提案。
すると数日後、母から「赤く腫れあがっていた箇所が治ってきた」との報告が。
その後病院で【パッチテスト】をしてもらい、やはり特定の金属にアレルギー反応があったという事でした。
母に聞いてみると、
ピアスは昔からゴールド(18K)をつけるようにしていた。
ベルトは気にしたことない。
との事。
症状がでたピアスはいつもつけているゴールド(18K)の物で、今まで使っていたのに突然アレルギーが発症してしまった様子でした。
今ではピアスはアレルギー対策されている物に切り替え、ベルトは肌に触れないように着用していて、赤く腫れあがるような症状も出ていない様子で一安心。
さて、そもそも金属アレルギーとは何か。どんな原因から発症するのか。
対策できることはあるのか。
少しまとめてみました。
【金属アレルギー】とは何か?
金属アレルギーってよく聞くけどどういう経緯で起こってるの…?
- まず、体と金属が触れる事から始まりますよ!
普段使う物って思っているよりも意外と金属が使われている事が多いんです!
先ほども書きましたが、アクセサリーに始まり、ベルトのバックル、腕時計、化粧用品のビューラー、眼鏡等々…
金属製の物を直接肌に着けると汗等によって金属が少しずつ溶け出し、イオン化します。
イオン化した金属は体内に入っていきます。
体の内に入るとタンパク質と金属イオンは出会います。
そこから有無も言わせず結合!
タンパク質と金属イオンが結合し、新しいタンパク質となります。
この新しいタンパク質こそが金属アレルギーを引き起こす原因となる
ア レ ル ゲ ン ! !(アレルギーの原因物質)です。
ほどなくして…
体内ではこのアレルゲンに対して新しい抗体が作り出されます。
それがこの抗体くん。
抗体くんは、体内にできたアレルゲンを見つけると過剰に反応してしまいます。
その抗体くんの過剰反応が、私たちの体にアレルギー反応(かゆみ、腫れ、蕁麻疹、湿疹等々…)を引き起こしているわけなんです。
これが金属アレルギーと言われているものの正体。
金属アレルギーといえど、実際は金属だけでアレルギー反応を起こしているわけではなく、
タンパク質と金属イオンの結合でできた【アレルゲン】が原因になっていたんですね!!
どうして起こる?金属アレルギーの原因
金属アレルギーは体内に金属イオンが入ってしまう事で起こるもの。
どうして金属イオンは体内に入ってしまうのか?
そのきっかけとなっているものの大半は、
【汗や唾液などの体液】だったりします。
汗などの体液は金属を少しずつ溶かしてしまい、金属を体内にいれる手助けをしてしまいます。
そのため、汗をかきやすい季節に金属アレルギーの発症は起こりやすく
春~夏の季節や、運動の際には特に注意が必要です!
あまり知られていないのですが、虫歯で治療してもらった銀歯が原因でアレルギー症状を起こす方もいます。
それも唾液で金属が少しずつ溶けて体内に入ってしまっているから。
銀歯あたりに口内炎のような症状がでたら要注意!それはもしかすると金属アレルギーかもしれません。長続きするようなら病院でちゃんと見てもらってくださいね!
他にも微量ではありますが食品の中に金属(ミネラル)が含まれている物も、化粧品の中にも金属が含まれている物も…。
キリがないほど金属は至る所にある!!
じゃあどうすればいいの?????
金属とうまく付き合っていくためには予防と対策を!
アレルギーを悪化させないための3つの対策
今回私の母が金属アレルギーを発症したわけですが、
金属アレルギーに年齢や性別は全く関係なく、人によって発症するペースも全然違います。
ただ金属アレルギーを発症してしまうと、なかなか治すことができずとても厄介です…
アレルギーを発症させないように、またはひどくならないために一番大切な予防策は
体内に金属が入らないようにする事です。
そのための対策としては、
- できる限り汗をかく場面では金属の物を身に着けない。
運動する時など、汗をかいてしまう場面では金属類を身に着けないのが手っ取り早いです。
もし身に着けている時に汗をかいてしまったら、できるだけ早めに汗を拭きとり清潔に!
かゆみやかぶれが出てしまった場合にはすぐ取り外しましょう。
かゆくなってもかいちゃダメ!かゆくなる→かく→かゆくなる→かく→∞を続けていると、肌が黒ずみます。黒ずみ跡はなかなか消えないから女子は特に気を付けて!!
- 金属アレルギーが起こりにくい(溶け出しにくい)金属を選ぶ。
金属によってもアレルギーを起こしやすい金属と起こりにくい金属があります。
身に着ける金属を選ぶことも大切。
アレルギーを起こしやすい金属
ニッケル・コバルト・クロムなど、金属アレルギーを起こしやすいと言われています。ニッケル・コバルトはプチプラアクセ等のメッキ部分によく使われている金属で、クロムはベルト等に使用されている事が多いようです。
アレルギーを起こしにくい金属
純銀・純金・プラチナ(白金)などがあり、少し高価な印象の金属には比較的金属アレルギーを起こしにくいと言われています。
しかし金やプラチナは傷つきやすいため、加工段階で硬さを出すために他の金属を混ぜている場合があるので
しっかり確かめてから身に着けるようにしましょう。
「金属アレルギーを起こしにくい」と書きましたが上記の金属でも金属アレルギーを発症する事もあります。
金属によっても、人によっても違うものだから
「この金属は絶対大丈夫!アレルギーでないよ!」と言い切れる金属はありません…。
- 病院で金属アレルギーのパッチテストを受けて自分がどのアレルギーなのか見極める
自分自身のアレルギーを把握することも大事。
アレルギーの症状が少しでもでたり、少しでも気になることがあったら病院でパッチテストをしてもらいましょう。
パッチテストを受けてアレルギー反応がでた金属はこれから避けて通ればいい話!
悪化させないためにも避けられるものは避けるべし!
まとめ
今回身近な人が金属アレルギーを発症して、そのきっかけで知っていった事が多く、私自身いい勉強になったような気がします!
性別年齢関係なく突然発症してしまうケースもある金属アレルギーですが、
アクセサリーを普段身に着けたり、化粧をする機会が多い女性や、
妊娠・出産で体質が変化し、金属アレルギーになってしまう女性もいるほど
女性が金属アレルギーを起こしてしまう機会も多くなっています。
もちろん男性も金属アレルギーを発症しますので油断なさらず!!
予防できる所はきっちり予防して、これからも金属とうまく付き合っていきましょう!